２０１２年のTOPICS

• 　
• 　弁護士野嶋真人です。10月1日は法の日です。法務省、検察庁、日本弁護士連合会が提唱して、法律を尊重する考え方を周知、徹底させること等を目的として1960年に定められました。
• 平成24年10月1日から１週間は「法の日」週間として、法務省や弁護士会が主催して全国各地で広報、講演会、無料法律相談会などが開かれるようです。日本弁護士連合会も平成24年10月6日、映画監督の周防正行さんを弁護士会館（２階クレオ）にお招きして刑事司法と市民に関する対談と周防監督の作品の上映を行います。参加無料です。

  私は、かつてカンボジアの司法制度支援のＮＧＯ活動に参加していたことがありましたが、当時カンボジアには法の支配がないと言われていました。公務員に対する賄賂が横行して、それによってある意味で秩序が保たれていました。公務員の給料が少ないため賄賂がないと生活ができない実情もありました。公務員の給料が少ない原因の一つは、国民から税金を徴収するシステムが機能していないからでした。つまり国民は税金を支払う替わりに賄賂を支払っているのです。

  私達弁護士の仕事においては、法律を尊重することはもとよりですが、依頼者の方の利益、希望を尊重することも重要です。時としてこの２つが衝突することがあります。そんなとき弁護士はとても悩みますが、弁護士は法律に違反することはやってはいけないという当たり前のルールを決して忘れてはいけないと思います。

  「法の日」週間は、日常的に法律を取り扱っている裁判官、検察官、弁護士にとって、法律を尊重するという当たり前のことを心に留めておく週間として意味があると思いました。

• 　

  三鷹事件の再審請求

  
• 三鷹事件とは
• 昭和24年7月15日に国鉄中央線三鷹駅構内で、無人電車が暴走して脱線、駅周辺の建物に衝突した事件です。その結果、6名の方が死亡し、２０名の方が重軽傷を負うという大惨事が発生しました。

  この事件では、竹内景助さんが死刑判決を受け、無実を主張していましたが再審請求中に獄死してしまいました。それから44年後の2011年11月10日に野嶋真人弁護士も弁護人の１人として再審請求を申立てました。
  虚偽の自白によって冤罪が生まれた構造は、当時も現在も変わっていません。
  　もっと読む